Startup Weekendえひめ vol.8 開催レポート
マツヤマンスペーススタッフの高岡です。
今回は、このイベントに初めて参加した私の視点で、レポートをお伝えします!
スタートアップウィークエンドvol.8は、2019年4月19日(金)~4月21日(日)の3日間に渡って開催され、40名以上が参加しました。
「どんな雰囲気のイベントなの?」「実際には何をやるの?」などなど、気になる方はぜひ目を通してみてくださいね!
目次
スタートアップウィークエンド愛媛ってなに?
1日目の様子
2日目の様子
3日目の様子
まとめ
スタートアップウィークエンド愛媛ってなに?
スタートアップウィークエンドは、世界700都市以上、日本31都市以上で開催されている起業体験イベント。地域毎に形成されるコミュニティによって、起業のノウハウや起業家精神を広め、「起業家」が育つ環境を提供することを目的としています。
スケジュールは、週末の3日間。金曜日の夜にビジネスアイデアを発表してチームを結成、その後、土曜、日曜と作業を行い、最終日の夕方までにビジネスアイデアのプロトタイプを作って最終プレゼンをする流れです。
何をするの?
スタートアップウィークエンドでは、金土日の3日間を使って、新規事業をつくる体験をします。
ただ単に座学で起業の勉強をするのではなく、実際に手を動かし、チームでコミュニケーションを取りながら事業を作っていくため、起業に伴う失敗や成功を、3日間に凝縮して体験できるイベントなのです。
3日間のスケジュールは以下のとおり!
どんな人が参加してるの?
新規事業を作るイベントと聞けば、学生や実際に起業したい人が参加しそうと思われがちですが、起業や独立を考えていない会社員や主婦、学生の方も多く参加しています。
もちろん既に起業して、実際に経営者として働いていらっしゃる方も参加されています。
今回の参加者の属性
今回の参加者は、このような方々でした!
会社員が約65%、経営者と個人事業主の方が12.5%。
今回は、学生の割合が非常に低い(前回は25%)のが特徴です。
男女比
今回は男性の参加者が多め。
松山開催時は、平均して男性が7割程ですが、今回は男性比率が8割でした。
年齢層
今回は20代30代が70%を占め、比較的若い方が多かったです。
参加すると得られること
実際に起業をしたいと検討している方でなくても、得られるものが沢山あります。
誰にとっても、それぞれのやり方で楽しめるイベントなのです!
新規事業を設立する擬似体験ができる
スタートアップウィークエンド愛媛では、新規事業をつくる体験ができます。
・ターゲットは誰か
・同じようなサービスは無いのか
・サービスの強み・弱みは何なのか
・利用者の声を実際に聞き、本当に必要性があるのか
・事業をする上での課題を解決しているか
・デモを作成する(使いやすさ・デザインも考慮)
・資金調達はどうするのか
・本当にお金を払ってくれる人はいるのか …etc
3日間で考えなければならないことが膨大にあります。
起業のアイデアを出す段階では希望的に見える企画でも、実際に深く考えていく上で壁にぶち当たり、軌道修正をする場合も多くあります。
実際の起業では、環境によって事業形態を変えていかねばならない場合もあります。
いきなり起業するのではなく、一度このような場を経験してから起業することで、実際起業した時の失敗も最小限に抑えることができるかもしれません!
仲間ができる
参加者の中には、エンジニアやデザイナーなどのクリエイター、経営者やフリーランスで既に起業経験のある方、法律関係や金融関係の方、大企業で働く方や、学生、主婦等も幅広く参加されます。
スタートアップウィークエンドを通して仲良くなり、今後のお仕事に結びつくこともあります。
仕事に必要なことを学べる
このイベントでは、最終日にプレゼンテーションをして、成果物を発表することを目標にチームで作業を進めます。
どんな仕事をしていても「仕事の締切」は必ずついて来るもの。
目的達成のために、仲間を集め、作業を分担する。途中で経過を振り返り、専門家(コーチ)のアドバイスを受けて事業の内容を見直す。そしてそれに伴って生じる、スケジュールの大幅な変更…。
3日間という、凝縮されたギリギリの時間の中で個々の「マネジメント力」を問われる経験は、どんな職種の方でも、毎日の仕事の中で活かすことのできるものだと思います!
1日目の様子
1日目はまず懇親会から!ビールで乾杯!
今回は男性の比率が高く、全体にビジネスっぽい雰囲気。少し気後れしそうになってしまいましたが、お話ししている方の近くで会話に耳を傾けていると、自然と話の輪に加われて一安心です。
普段は出会わないような異業種の方や大きな企業の役職者の方もいて、お話を聞いているのも楽しい!
まずはファシリテーターから3日間の流れと注意点等の説明があります。
次にアイスブレイクとして、全体を5~6人のグループに分け「全く無関係な3つのキーワードを使って事業を作る」ゲームが始まりました。
突然の無茶振りにうろたえる参加者!しかし四苦八苦しつつ、各チームなんとか「事業っぽいもの」をひねり出して次々にプレゼンを乗り越えていきます。
正直、「起業体験イベント」という響きに、緊張気味で参加していた私ですが、そんなに堅く構えなくてもよかったんだ!と気分がほぐれてきました。
アイデアピッチ
続いては、希望者によるアイデアピッチ。
自分がやりたいビジネスはどんなビジネスなのか、1分間という限られた時間で、「どんな人が、どんな事に困っているので、こんなアイデアで解決したい」など簡潔に説明します。
アイデアピッチでは、大きなスケッチブックに自分のアイデア書いて全員の前でプレゼンします。なんと、PCを使ってのプレゼンは禁止。
発表が始まるまで、皆さんしばしの資料作成タイムです。
今回は参加者40名のうち、半数以上の24名がアイデアを発表しました。
アイデアが沢山ありすぎるとチームビルディングが難しいため、投票で選ばれた11のアイデアでチームを作ることになりました。
チーム作り
これからの3日間で事業のアイデアをしっかりと練り、製品のプロトタイプを作成し、収益性を検討、そして最終プレゼンをするためには、チームの力が不可欠!
サービスのアイデアを出していない人は、興味のあるアイデアを出した人のところへ行き、どんどん質問してチームに加わります。
アイデアを出した人は、必要な人材を考えつつチームメンバーをスカウト。面白そう、と沢山の人が協力を申し出るアイデアもあれば、なかなかメンバーが集まらず苦戦するアイデアもあります。
誰と組むかはとても大事!
ちなみにスタートアップウィークエンドのルールでは、このイベントに参加していない人の力を借りてプロジェクトを進めることもOKなのだそう。可能ならばお金を払って、プロダクトやWebサイトを作ってもらってもいいんですって!リアルなビジネスの現場みたいな仕組みにびっくりです。
最終的に10チームが誕生して、1日目はこれで終了となりました。
2日目の様子
2日目は自由に作業できる時間とコーチングタイムが設けられています。
ここでチーム内の役割分担を決め、市場調査やプロトタイプの作成、コーチからのアドバイスを受けビジネスをブラッシュアップしていきます。
早くメンバーが集まったチームは、プロジェクト遂行のための場所取りを始めています。周囲から区切られた会議室っぽいスペースは大人気!
朝はふわふわの高級食パンとコーヒーからスタート。会場にはなんと、バルミューダのトースターが!プレーン派、はちみつトースト派、たっぷりジャム派…皆さんしっかり食べて、パワーを充填します。
ビジネスの作り方は各チームの自由。
午後には専門家によるコーチングの時間があるので、それまでにはアドバイスをもらえるだけの下地を作っておきたいところですが…何から始めたら良いか困惑するチームもあります。
実際の起業でも起こりうることですね。
早くも雄叫びを上げている参加者を発見!
一体何があったのでしょう…。
お昼ご飯はご当地B級グルメ三津浜焼き!
ずっと考え通しで疲れがで始めた頭に、香ばしいソースの香りが刺激的です。
オーガナイザーやコーチの方からは、嬉しいおやつの差し入れも頂きました!
コーチングタイム
自分たちだけで作業していると、どうしても盲目になりがち。
専門的な知識をもったコーチがアドバイスをしてくれることで、自分たちでは気がつかなかった課題や問題が浮き彫りになり、よりビジネスアイデアをブラッシュアップすることができます。
今回は、Webメディア・ブランディング・ビジネスモデル・マーケティング各分野のスペシャリストが、各チーム15分ずつ事業内容についてコーチをしてくれます。
コーチング後、悩める参加者を発見!
休憩も大切。
気持ちを切り替えて、前向きに作業を進めていきます。
チームによっては会場にとどまらず、実際にターゲット層の意見を聞きに、街に繰り出す参加者もいます。
その事業が本当に世の中に求められているのか、意見を聞く事も重要です。
また、街の声から新たなアイデアが生まれることもあります。
そんな中、議論を進めるうちに、チームが2つに分かれたり、メンバーが入れ替わったチームもありました。
中間発表を行います。チームごとに進捗は様々。
現状や、今後どうしていくかなどについて話します。
待ちに待った晩ご飯タイム!
味玉付きのキーマカレーとあったかいスープです♪ おいしいーーーーー!!
明日の夕方には最終プレゼン。
3日目の様子
3日目の自由時間後には、最終プレゼンが控えています!
タイムリミットはあと少し!もう一踏ん張りです。
今日も美味しいパンとコーヒーで腹ごしらえからスタート!
どのチームも最終調整にかかっています。
ウェブやプロトタイプもどんどん完成していきます。メンバーにデザイナーやWebエンジニアがいるチームは、プロトタイプの完成度が高い…!!
長いようであっという間だった作業も終わりを迎え、最終プレゼンと表彰式のため、マツヤマンスペースに移動します。
9チームが最終プレゼンをすることになりました。
こちらが審査基準です!
いよいよプレゼンタイム、スタート!
緊張感が伝わってきます。
ウェブやプロトタイプも発表されます。
そしてしばし、審査タイム。
今回の優勝者は…
チーム「necoco」!
愛猫の画像投稿サイトに、迷い猫発見サービスを組み合わせたアイデアです。
飼い主は、普段から愛猫の画像を投稿することで、サイトに猫の生体情報を蓄積することができます。
が迷子になってしまった時には、”ハンター”に捜索を依頼。街中で猫を見かけた”ハンター”が写真を撮影すると、AIで生体情報が照合され、飼い主に撮影場所の位置情報が送信されるサービスでした。
最後は懇親会!
おつかれさまの乾杯ーーーっ!!!
3日間苦楽をともにした仲間とも、親睦が深まります。
コーチや審査員の方に、自分たちのアイデアやプレゼン内容、他のチームの良かった点について伺ってみました。参考になります!
まとめ
スタートアップウィークエンド愛媛も、今回で8回目。
今回は松山市の北澤副市長も審査員に加わり、さらに盛り上がりました!
座学だけのセミナーで起業への理解を深める事は、難しいと思います。
このイベントの醍醐味は、チームが協力することで当初のアイデアが磨かれていく過程を体験できるだけではなく、思わぬ問題点の発見や、チームメンバーとの衝突なども含め、起業の過程で起こる出来事を、実際に経験できること。
この3日間を通して、全く違う知識を持つ人と、実際に手を動かし、チーム内でコミュニケーションを取りながら目的を達成する事で、ほんの触りだけではありますが『起業』をリアルに体験することができたと思います。
オーガナイザーの一人が口にした言葉が、印象的でした。
「何も考えずに起業(独立)する人が、世の中にはとても多い。起業をする前に、起業について学ぶ、ということが当たり前の世の中になってほしい」
フルに頭を回転させ続け、ぐったり疲れているにも関わらず、毎晩なかなか寝付けなかったこの3日間。普段ここまで、長時間続けて何かを考え抜く機会は、あまりありません。
そして、自分だけのものだったアイデアが、他のメンバーの意見を取り入れてどんどん姿を変えていく面白さ。本当に貴重な経験でした。
どんな方でもそれぞれに、必ず得られるものがあるイベントだと思います。
次回の開催は2019年10月25日(金)~27日(日)の3日間。
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皆さまにお会いできることを楽しみにしております!